主人公の女性は三十代前半。
恋愛の事
結婚の事
仕事の事
友達との関係
人生で一番、迷い悩む事が増えてくる年代。
恋愛をすれば、
楽しむだけでなく結婚の事もそろそろ考える。
相手の気持ちが気になる。
これからの事が気になる。
親の反応が気になる。
仕事でもだんだん責任が出てくる。
自分より上の立場の人にも気を使い、
新しく入ってきた子にも気を使う。
そんな時ちょうど、
今まで健康だった親の突然の病気。
これも親が50代60代くらいという人なら
よくある事かと思う。
でもそうなってみるまで普段は考えない。
色んな事がいっぺんにやってきて
もういっぱいいっぱい。
勘弁してほしい。
そんな気持ちにもなってしまう。
恋愛の事が中心になっていると言えば
そうかなというこの本の内容。
恋愛の事だけを考えていればよかった
十代、二十代前半とは違って
そこに人生の色んなことが絡んでくる。
この世代の人が読めば共感するところは
きっと多いと思う。
人生には、その人にしかない物語がある。
主人公は特に精神的に強いわけでもなく、
悟っているわけでもなく
強さも弱さも両方持っている普通の女性。
悩んだり、迷ったり、怒ったり泣いたり
人を羨ましく思う事もあったり
自分を責める事もある。
でもそれが人間なのだし、それも経験。
それは全部悪い事じゃないというのが、
この本の内容から伝わってくる。
物語の始りの数ページは、
主人公の事かなと思ったら違った。
この数ページが、物語の最後と見事につながる。
人生に正解はない。
何がいいとか悪いとかじゃない。
自分にしかできない経験をいっぱいすればいい。
本の中に出てくる言葉をそのまま借りると
「幸せにならなくてはいけない」という焦り
のような気持ちを手放したら、
人生は自然な感じで回り始める。
私が買ったのはこちら。
けっこうボリュームのある厚めの本だけど、
文体も読みやすくてどんどん続きが気になる。
嵌まったら一気読み出来る本。
今恋愛や結婚の事を中心に色んな事に悩んでいる
という人がいたら、この本から元気をもらえると思う。