この本は短編集で、
ポアロ物の14本の短編が収録されている。
ポアロ物は長編ばかり読んでいたので
この形は初めて読んだ。
ポアロ物を読んだ事がない人でも、
この短編集は読みやすいと思う。
ポアロのキャラクターが良く表れている。
最近では、ポアロ物が原作で
日本の物語にアレンジされたドラマが
放送されていたりするので、
そちらから知った人も多いかもしれない。
ポアロはベルギー人の名探偵。
背が低く卵のような形の頭。
大きな口ひげをいつも綺麗に整えていて
何処へ行くにもパリッとした服装を好む。
整っている物が好き。
甘い飲み物が好き。
ポアロの事件解決のやり方は、
船や電車やタクシーを使って動く事も
あるけれど、最終的には
座ってじっと考えている中で答えを
導き出すことが多い。
ポアロ自身が言うところの
灰色の脳細胞を働かせるというやり方。
警察でも手に負えない事件をいつも
鮮やかに解決して見せる。
自信家で尊大なところも多いけどなぜか
憎めない。
この本の中に収録されている話は
バラエティーに富んでいて、
債券や宝石の盗難事件、殺人事件
首相誘拐事件、著名人の失踪事件
他にも、
呪いや怪現象に見えたものが
実は犯罪だったり、
いいアパートが格安で借りられた
その裏に犯罪が潜んでいたり・・・
一つ一つ雰囲気が違うので、
楽しんで読む事が出来る、